花鋏

ひどい錆です。先端が閉じきらなくなっていたため噛み合うところまで詰めてあります。

花鋏はカシメ部分の僅かな遊びにより２枚の刃が１点で噛み合うようになっています。そのため裏が平らであれば多少研ぎ減っても機能します。

ハイス鋼花鋏

珍しいハイス鋼を軟ステンレスと合わせた花鋏です。直接合わせるとハイス鋼側の大切な炭素がステンレス側に移動して硬度が低下するため間に薄い銅を挟み込んであります。
初めて見ましたがなかなか丁寧な作りです。

錆びていると気にしておられましたが、この程度なら問題ありません。

長めの花鋏

刃渡りが長め。カシメがかなり緩くなってうまく使えませんでした。金床の上で金槌で叩くことで調整します。カシメが硬く感じるときは油をさしてから開閉を繰り返すと心棒が回転して丁度良い部分で落ち着きます。

剪定鋏として使われた花鋏

見事な刃こぼれです。研ぐのは今回が初めてで刃こぼれ分を削っても噛み合わせには余裕があります。使用目的に合わせ刃先はハマグリ形状にしたので今後はひどく欠けることはないでしょう。